2026.08.27 熊本地震で確信した「防災収納」3つの柱 | 松永 りえ

都市型内水氾濫に備える。突然の大雨から身を守る方法

「大雨が降っているけれど、近くに大きな川はないから大丈夫」

そう思っていても、都市部では注意が必要です。

近年、短時間に大量の雨が降ることで、道路や住宅地などに水があふれる「内水氾濫」が発生しています。2026年も、8月の千葉県の豪雨や9月の福島県での大雨で、冠水したアンダーパスに進入した車が水没し、死亡事故が相次ぎました。

内水氾濫は、河川が決壊して水があふれる「外水氾濫」とは異なり、街に降った雨を下水道などで排水しきれなくなることで発生する浸水です。国土交通省によると、都市化によってアスファルトやコンクリートなど雨水が浸透しにくい場所が増えたことも、雨水の流出量が増える要因となっています。

目次

都市型内水氾濫は、なぜ起こる?

都市に降った雨は、道路の側溝や下水道などを通って河川などへ排水されます。ところが、短時間に大量の雨が降ると、次のような流れで浸水が起こることがあります。

大量の雨が降る
↓
雨水が一気に道路や下水道へ流れ込む
↓
排水能力を超える
↓
道路や住宅地に水があふれる

また、大雨によって河川の水位が上昇すると、下水道などから河川へ雨水を排出しにくくなり、浸水につながる場合もあります。そのため、「川から離れているから安心」とは限りません。

内水氾濫では降雨から浸水までの時間が短い場合もあり、道路冠水や地下空間の浸水など、都市機能に影響を及ぼすことがあります。

大雨が予想されるときにしておきたい備え

1.自宅や職場周辺の浸水リスクを確認する

まず確認したいのが、自治体が公開している内水ハザードマップです。国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」からも、お住まいの地域のハザードマップを探すことができます。

自宅だけでなく、次のような普段過ごす場所についても確認しておきましょう。

  • 職場
  • 最寄り駅
  • 子どもの学校や保育施設
  • 実家
  • よく利用する商業施設

あわせて、避難場所までのルートも確認しておくと安心です。

2.大雨のときは、低い場所に近づかない

都市部で特に注意したいのが、アンダーパスや高架下など、周囲より低くなっている場所です。

国土交通省によると、全国には約3,800か所(2025年3月末時点)のアンダーパスがあり、大雨によって排水能力を超えると冠水するおそれがあります。相次ぐ事故を受けて、国土交通省は2026年10月、アンダーパスの冠水事故を防ぐための対策指針をまとめました。

水がたまっている道路は、見た目だけでは水深を判断しにくいもの。「通れそうだから進む」のではなく、冠水している場所には入らないことが大切です。

3.車を運転しているときは、無理に進まない

大雨の中で運転している場合は、冠水した道路やアンダーパスを避け、早めに安全な場所へ移動しましょう。特に、前を走る車が進んでいるからといって、そのまま後に続いて進入するのは危険です。

国土交通省は、車両が冠水するとエンジンや電気装置などに不具合が発生するおそれがあり、水深が深くなるとドアが開けにくくなることも注意喚起しています。

もし運転中に車が冠水してしまったら

万が一、車が水につかり動けなくなった場合は、車内にとどまり続けるのではなく、安全を確保したうえで早めの脱出を考えることが重要です。

エンジンを止める

車内に浸水してきた場合は、エンジンを停止します。

冠水した車両は、電装系のショートやエンジンなどに異常が発生する可能性があるため、水が引いたあとも自己判断でエンジンを再始動しないようにしましょう。JAFも、冠水した車両は点検を受けるまでエンジンを始動させないよう案内しています。

ドアが開くなら、早めに脱出する

水位が上がると、車外からかかる水圧によってドアが開けにくくなることがあります。ドアが開くうちに周囲の状況を確認し、安全な方向へ避難しましょう。

ドアや窓が開かない場合に備える

水位が上昇すると、ドアや窓が開けられなくなる可能性があります。そのため、車には脱出用ハンマーなどを備えておくことも大切です。国土交通省も、水没車両からの脱出に備えて脱出用ハンマーの備付けを呼びかけています。

ただし、フロントガラスや一部の車種のサイドガラスは「合わせガラス」のため、ハンマーでは割ることができません。ご自身の車のどの窓が割れるのかを事前に確認し、ハンマーはグローブボックスの奥ではなく、運転席から手の届く場所に置いておきましょう。

冠水した水には、できるだけ触れない

命を守る行動が最優先です。そのうえで、道路にあふれた水にはできるだけ触れないようにしましょう。

道路にあふれた水は、一見すると雨水だけのように見えるかもしれません。しかし、浸水した水には土砂やごみだけでなく、下水などが混ざっている可能性があります。どうしても水の中を移動する必要がある場合には、足元にガラス片や金属片などが隠れている可能性もあるため、十分な注意が必要です。

冠水した水に触れてしまったら

もし冠水した水に触れてしまった場合は、できるだけ早く清潔な水と石けんで洗い流すことが大切です。特に、傷や擦り傷がある状態で汚れた水に触れると、感染症につながる可能性があります。

小さな傷でも、次のような変化があれば医療機関への相談を検討しましょう。

  • 赤みが出る
  • 腫れる
  • 痛みが強くなる
  • 膿が出る

そして、もう一つ忘れてはいけないのが、濡れた衣服への対策です。

「濡れた後」の着替えも、防災の備え

防災バッグというと、水、非常食、モバイルバッテリー、ライト、救急用品などを思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、大雨や浸水から避難するときには、衣服が濡れてしまうことも考えておく必要があります。

濡れた服のまま過ごすと体温が奪われ、体調を崩すおそれがあります。しかし避難先では、すぐに着替えられるとは限りません。避難所などでは周囲に人がいるため、「着替える場所がない」「身体を拭きたいけれど人目が気になる」といったことも考えられます。

そこで、防災バッグには濡れたときのための着替えや、着替えの際に身体を隠せるものも備えておくと安心です。

SONAENOの「持ち歩ける防災ワンピース」

そんな「避難時の着替え」に備えるアイテムの一つが、SONAENO 持ち歩ける防災ワンピースです。

服の中で着替えたり、身体を拭いたりするときに使いやすいよう、ゆったりとしたワンピース型に。抗菌防臭・吸水速乾素材を採用し、フード部分に収納してコンパクトに持ち運べます。

大雨や浸水など、突然の災害はいつ起こるかわかりません。「水や食料」だけでなく、「濡れた後にどうするか」まで考えておく。そんな視点から、いつもの防災バッグを一度見直してみてはいかがでしょうか。

SONAENO
持ち歩ける防災ワンピース

被災した女性たちの声から生まれた、
 避難生活を考えてつくった、SONAENOの防災ワンピース。防災リュックに備えておけば、避難生活で役立つ一着。服の中で着替えや体を拭きやすく、人目が気になる場面にも配慮しました。抗菌防臭・吸水速乾素材を採用し、フードに収納すればコンパクトに持ち運べます。一般社団法人 防災安全協会の「防災製品等推奨品マーク」を取得済。

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この記事を書いた人

SONAENO編集部では、防災士の知見も取り入れながら、暮らしに役立つ防災情報を発信しています。

毎日の生活に無理なく取り入れられる備えのヒントを、わかりやすくご紹介します。

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